こんにちは。
月刊 MEN’s PHYSIQUEの岩村です。
先日、ボディビル界を驚かせた出来事がありました。
それは、、、、
「”ビッグヒデ”こと山岸選手がステロイドの使用を公表した」
ことです。
アナボリックステロイドとはいわゆる筋肉増強剤で、筋肉がとてもつきやすくなる薬剤です。
男性ホルモンの働きを良くすることで筋肉の増強を促すため、摂取しただけでは筋肉は大きくなりませんが使わない人に比べ成長速度は格段に速くなり、限界を超えた筋肉量を手に入れることができます。
ただし、日本においてはドーピング剤としてかなり嫌悪されています。
今まで、ステロイドの使用は暗黙の了解として語られることはありませんでした。
しかし、ここにきて山岸選手がステロイドの使用を公表したのです。
ということで今回はビッグヒデこと山岸選手のステロイド公表についてより詳しくお話ししていきます。
山岸秀匡(やまぎしひでただ)
日本のボディビルダー。ボディビル世界最高峰の大会「オリンピア」に日本人で初めて出場した。
アーノルドクラシックで優勝した経歴も持ち、”日本一のボディビルダー”の呼び声高い選手。
自身の著書の中でステロイド使用を公表!
2021年12月20日に発売された自身の著書「筋トレは人生を変える哲学だ」の中でステロイドの使用を公表しました。
山岸選手の著書「筋トレは人生を変える哲学だ」は、2020年のオリンピアを最後にボディビル選手としての第一線を退いた山岸選手が今までの自身のボディビル人生で感じたことや当時の想い・裏話などを語った自伝本となっています。
彼を知っている人であればうすうす「使っているんだろうなぁ〜」とは感じていたと思いますが、ここにきての公表には驚きました。
正直、公表するとは思っていなかったので…。しかも、自身の著書の中で公表するとは。
同じように驚いた方も多いのではないでしょうか?
山岸選手がステロイドを使用した経緯は?
この著書「筋トレは人生を変える哲学だ」の中でステロイドを使用するまでの経緯が細かく語られており、なぜステロイドを使用するに至ったのかが書いてありました。
著作権の問題もあるのであまり詳しくここで紹介することはできませんが、大まかにいえば、
- 学生時代から海外で活躍することを夢見る
- JBBFの大会でボディビルダーとして活躍する
- 日本代表に選ばれアジア選手権で活躍する
- 当時のJBBF会長にアメリカのプロフェッショナルリーグで戦いたいと直談判する。
- 会長に「(ステロイドを使う)覚悟はあるのか?」と聞かれ「はい!」と即答。
- 会長を説得しアメリカへ行くことになりステロイドの使用を始める。
こんな感じです。
そもそも山岸選手は海外で活躍するというのが目標だったので、ステロイドを使用するというのは視野に入れていたようでした。
もちろん、ステロイド使用に際して全く躊躇することがなかったわけではありません。
体に良いものではないですし、ステロイドを使う以上、少なからず周りから反対されたり批判されたりすることも目に見えていたはずです。
それでも「海外で活躍したい」という想いが強かった山岸選手は覚悟を決めてステロイドの使用を始めたとのことでした。
ステロイドの使用に関しては日本ではとてもネガティブな人が多いですが、海外ではそこまでネガティブに捉えられていません。
「体を大きくするためにステロイドを使用するのは仕方のないこと」と考えている人が多く、世界で活躍する選手の多くはステロイドを使用しています。
なぜステロイドの使用を公表した?
では、山岸選手はなぜステロイドの使用を公表したのでしょうか?
その理由はこの本の中に書いてあります。
2020年12月「オリンピア212」の出場を区切りとして私はプロボディビルの第一線から退くことを決意しました。
一線を退くと決めたこのタイミングで今の私にできること、今の私にすべきことは何かと考えたときに筋肉Tipsに偏らない経験談、世界トップにチャレンジし続ける思考法を読み物にまとめ勇気につながる後押しを必要としてる人たちに届けることではないだろうか、と。
良いことも悪いことも嬉しかったことも反省していることもここには全て正直に書いています。なかには、初めて明かすこともあります。
第2の人生の始まりに向けた第一歩として、ここに万感の思いを刻もうと思います。
出典:ボディビル世界チャンピオンが伝授する筋トレは人生を変える哲学だ
山岸選手の中にはこのような思いがあったのです。
葛藤もたくさんあったと思いますが、今後ボディコンテストで世界を相手に戦いたいと考えている若い選手のために事実を余すことなく伝えたかったのでしょう。
少しショッキングな内容が明かされたりもしていますが、それも含めて事実をすべて伝えるというのが山岸選手にとって第2への人生の第一歩だったのです。
ステロイドの所持で逮捕された山岸選手
山岸選手がステロイドを使用し始めた当時、アメリカの法律かなり厳しくなっており、ステロイドを大量にアメリカに持ち込もうとした山岸選手は入国審査の際に逮捕されてしまいます。
持ち込んだ量が多いことから凶悪な犯罪者と勘違いされてしまい、凶悪な犯罪者たちが幽閉される刑務所へと連行され、そこで60日間も過ごすことになったのです。
当時の様子や心境について山岸選手は「舐められたらやられる。だから舐められないようにした」と著書の中で語っていました。
周りのひとの協力もありなんとか釈放されたものの、逮捕されてしまったことに対して日本ではネガティブに捉える人も多く、日本に帰国してからの扱いはひどいものだったといいます。
この辺りのことも、この著書には書いてありますので、気になる方は読んでみてください。
▼筋トレは人生を変える哲学だ
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