筋肉を増やしたいけれど、できれば脂肪はつけたくない。
そんな方のために今回は、
「筋肉を最大限に増やし、体脂肪を最小限に抑えるバルクアップ法」
をご紹介します!
バルクアップで脂肪がつき過ぎてしまう原因
増量(バルクアップ)で脂肪がつき過ぎてしまう一番の要因は、大きく6つあります。
- カロリーの摂り過ぎ
- GI値の高い糖質の摂取
- 砂糖などの脂肪になりやすい糖質の摂取
- タンパク質の不足
- 脂質の摂り過ぎ
- 飽和脂肪酸などの脂肪になりやすい脂質の摂取
これらのいずれか、もしくは複数に当てはまると脂肪は増えやすくなってしまうので注意が必要です。
それでは詳しくみていきましょう。
1, カロリーの摂り過ぎ
カロリーの摂り過ぎは増量で脂肪がつく”一番の原因”であり、これをクリアしないことには脂肪をつけない増量は『ほとんど不可能』と言えます。
たしかに筋肉を増やす(バルクアップ)にはカロリーの余剰が必要ですが、それが多すぎるとどんどんと脂肪がついてしまいます。
そのため、カロリーが大きく超えることがないようにしっかりと管理しましょう。
2, GI値の高い糖質の摂取
GI値が高い糖質を摂取すると、血糖値が急激に上昇します。
血糖値が急に上がると体はそれを下げるために大量のインスリンを分泌するのですが、実はそのインスリンがとても厄介。
インスリンには筋肉や肝臓に糖を運ぶ重要な働きがありますが、一方で、余った糖を脂肪として蓄える性質も持っています。
そのため、高GIの食品を日常的に摂ると、使いきれなかったエネルギーがどんどん脂肪に変わっていくのです。
さらに、血糖が急上昇した後は反動的に血糖が下がりやすく、強い空腹感や甘いものへの欲求を引き起こします。
これがいわゆる“血糖値スパイク(インスリンスパイク)”。
そしてこの状態が繰り返されると、無意識のうちに食事量が増え、結果的に脂肪が増えるという悪循環に陥ります。
砂糖、白米、白パン、うどん、精製パスタ、菓子パンなどの精製度の高い炭水化物は吸収が非常に早く、血糖の乱高下を起こしやすいです。
これらを増量中に摂りすぎると、筋肉よりも脂肪が増える原因になってしまいます。
3, 砂糖などの脂肪になりやすい糖質の摂取
砂糖や果糖を多く含む食品も、脂肪をつけやすい大きな要因です。
砂糖は血糖値を急上昇させてインスリン分泌を促し、果糖は肝臓で直接脂肪に変換されやすいという特徴を持ちます。
さらに砂糖には果糖も多く含まれているので、砂糖を摂ると「インスリンによる脂肪合成」と「肝臓での脂肪合成」の二重の経路から脂肪が作られてしまうのです。
とくに問題なのは、清涼飲料水やエナジードリンクなど、液体で摂取する糖分です。
液体の糖は咀嚼を必要とせず、吸収速度が非常に速いため、一気に血糖値を上げてしまいます。
さらに、噛む行為がないため満腹感も得にくく、知らないうちに摂取カロリーが大幅に増えてしまうことも多いです。
こうした仕組みから、砂糖や果糖を多く含む食品は、筋肉よりも脂肪を多く増やしてしまう原因になります。
4, タンパク質の不足
タンパク質は筋肉を作り出す上でとても大切で、タンパク質が不足すると筋肉がつきづらくなってしまいます。
筋肉を合成するためにはタンパク質に含まれる「アミノ酸」が必要ですが、その材料が足りない状態ではどれだけエネルギーを摂取しても筋肉は作られません。
それどころか、筋肉が作られずに余ったエネルギーは最終的に脂肪として蓄積されてしまうのです。
5, 脂質の摂り過ぎ
脂質は1gあたり9kcalと、他の栄養素に比べて圧倒的にカロリーが高い栄養素です。
同じ量を食べても、炭水化物やタンパク質の倍以上のエネルギーを摂っていることになります。
しかも、脂質は消化吸収の際にエネルギーをほとんど使わないため、食事誘発性熱産生(TEF)が非常に低く、摂取したエネルギーがそのまま体に残りやすいのが特徴です。
さらに、脂質は体脂肪と構造がとても似ているため、体内でほとんど変換されることなく脂肪として蓄えられます。
つまりは脂質は脂肪に変わりやすいのです。
また、脂質は嗜好性が高く、料理を美味しく感じさせる効果があるため無意識のうちに食べ過ぎてしまいやすいという特徴もあります。
満腹感が出るまでに時間がかかることから、気づいた時には大きくカロリーオーバーになっているケースも少なくありません。
とくに脂質と糖質を同時に多く摂ると脂肪の吸収率と合成効率が一気に高まり、非常に太りやすい状態になります。
6, 飽和脂肪酸などの脂肪になりやすい脂質の摂取
脂質の中でも特に注意が必要なのが、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸といった「質の悪い脂質」です。
飽和脂肪酸は細胞膜の流動性を低下させ、血糖を上手くエネルギーとして利用できない状態をつくります。
その結果、糖質の代謝が滞り脂肪として蓄積されやすくなるのです。
また、飽和脂肪酸は肝臓での中性脂肪合成を促進しVLDL(悪玉コレステロールの一種)と呼ばれる脂質輸送体を増加させます。
これによって血中の中性脂肪濃度が高まり、脂肪が全身の脂肪細胞に運ばれやすくなります。
さらに、こうして作られる脂肪は皮下脂肪よりも内臓脂肪に偏って蓄積されやすく代謝の低下などを招くこともあるのです。
トランス脂肪酸も同様に体内で炎症を引き起こしやすく、代謝を低下させる要因になります。
これらの脂質を多く含む食品を摂取していると、同じカロリーを摂っていても太りやすい体に変化していく可能性が高いです。
飽和脂肪酸は主に牛や豚の脂身、バター、ラード、チーズ、加工肉(ベーコンやソーセージ)などに多く含まれます。
また、ドーナツやクッキーなどに使われるショートニングやマーガリンにも多く含まれており、これらにも注意が必要です。
脂肪をつけない増量方法
脂肪をつけずに増量をする方法は
- カロリーを徹底管理する
- PFCバランスを管理する
- 良質な脂質を摂取する
- GI値の低い炭水化物を摂取する
- 生活習慣を正す
この5つになります。
1, カロリーを徹底管理する
筋肉を増やすにはカロリーの余剰が必要ですが、その量は少しで構いません。
1日の消費カロリーに対して、
+10〜20%程度(約250〜500kcal)の余剰があれば十分です。
これを大きく超えると、余剰分は脂肪として蓄積されるため、これ以内に抑える必要があります。
増量の時期によって余剰カロリーが変わる
増量期を送っていくとだんだんと代謝が良くなり、同じカロリー量では体重が増えなくなっていくことがあります。
そのため、増量初期はカロリー余剰を10%、減量中期は15%、増量末期は20%というように段階的に上げていくのがコツです。
増量初期からいきなり余剰分を増やし過ぎても脂肪が多くついてしまいますし、増量末期に余剰分が少なくても筋肉がつかずに終わってしまいます。
そうならないように、増量期は段階的に余剰カロリーを上げていくようにしましょう。
2, PFCバランスを管理する
PFCバランスとは、カロリーにおける
タンパク質(P)・脂質(F)・炭水化物(C)の割合を表すもの。
増量中の理想的なPFCバランスは
タンパク質は体重×2g、脂質は体重×0.8g、残りを炭水化物にするというのがベスト。
例えば体重70kgで増量期の摂取カロリーが2500kcalの人であれば、
タンパク質は体重70kg×2gで140g(560kcal)、脂質は体重70×0.8gで56g(504kcal)、残りのカロリーは全て炭水化物で359g(1436kcal)
になります。
この中でとくに注意したいのは、タンパク質と脂質の量。
タンパク質は摂取する量少ないと筋肉が付きづらくなってしまい、せっかくの筋トレが無駄になることがあります。
それに対して脂質は、多すぎると脂肪が増えやすくなるという一面があります。
ただし少なすぎるのも問題なので脂質は多過ぎず少な過ぎない絶妙な量で調整する必要しましょう。
3, 良質な脂質を摂取する
大前提として脂質は敵ではありません。
というのも、筋肉の合成を促すテストステロンや成長ホルモンの分泌には脂質が必要不可欠。
脂質を極端に減らすと筋肥大が止まる可能性すらあります。
ただし、すべての脂質が絶対に必要というわけではありません。
脂質はその「種類」でまったく作用が変わるからです。
脂質の種類
脂質の種類を大きく分けると以下の3つになります。
| 種類 | 代表的な食品 | 特徴 |
|---|---|---|
| 飽和脂肪酸 | 肉の脂・バター・チーズ | 摂りすぎると脂肪がつきやすく、血中脂質が悪化する |
| 一価不飽和脂肪酸 | オリーブオイル・アボカド・ナッツ類 | 血流改善・ホルモン分泌をサポート(◎) |
| 多価不飽和脂肪酸(オメガ3系) | サーモン・サバ・亜麻仁油・チアシード | 炎症抑制・脂肪燃焼促進・筋肉修復に効果(◎) |
このように脂質は体脂肪の合成を促進する「増量の敵」となるものと、筋肉の合成を促す「増量の味方」になるものがあるのです。
◎ 摂るべき脂質
- オリーブオイル・アボカド・ナッツ類(アーモンド・くるみ)
→ 一価不飽和脂肪酸が多く、ホルモンバランスを整える。 - 青魚(サバ・サーモン・イワシ)
→ EPA・DHA(オメガ3系脂肪酸)が炎症を抑え、筋肉の回復を促す。 - 亜麻仁油・えごま油
→ αリノレン酸を含み、内臓脂肪の蓄積を抑える。加熱せずサラダなどに使用が◎。
これらの脂質は毎日取りたい良質な脂質です。
普通の料理にはあまり多く入っていない脂質になるので積極的に摂取する必要があります。
✕ 避けるべき脂質
- 揚げ物・ファストフード・スナック菓子
→ 飽和脂肪酸+トランス脂肪酸が多く、脂肪の蓄積を加速。 - マーガリン・ショートニング・菓子パン・ドーナツ類
→ トランス脂肪酸が血管・ホルモンに悪影響。筋肥大を阻害する可能性も。 - 加工肉(ベーコン・ソーセージ)
→ 脂質と塩分が多く、代謝を下げやすい。
これらの脂質はなるべく取りたくない脂質になります。
いわゆる体に悪い脂質で体脂肪の合成を促したり、血流を悪くしたりと体に悪影響を及ぼすことがあります。
筋肥大を阻害するケースもあるので、可能な限り避けるようにしましょう。
4, GI値の低い炭水化物を摂取する
増量期にもう一つ重要なのが糖質(Carbohydrate)。
糖質は筋肉のエネルギー源ですが、摂り方を間違えると一気に脂肪として蓄積します。
なかでもGI値はとても重要です。
GI値が高いとインスリンの急上昇を招き、摂取した糖が脂肪に変わりやすくなってしまいます。
そのため、増量中ではあまりGI値の高い炭水化物を取るのはおすすめしません。
なるべくGI値の低い食べ物を選びましょう。
ではどのようなものがGI値の低い炭水化物なのかご紹介します。
【GIが低い食品】
- 玄米
- オートミール
- さつまいも
- 全粒粉パン
- 雑穀米
これらはゆっくり消化され、インスリンの急上昇を防ぎ、脂肪の蓄積を抑えます。
【GI値が高い食品】
- 砂糖・お菓子・清涼飲料水(特に加糖プロテインドリンク)
- 白パン・白米・パスタ(精製度が高いもの)
- 加工食品・スイーツ類
これらは早く吸収されすぎるためインスリンの急上昇を招き、余った糖が脂肪に変わりやすいです。
とくにトレーニングをしない日の高GI糖質は、体脂肪を増やす原因になります。
・食物繊維をするのもあり!
食物繊維は糖の吸収を緩やかにしてくれるので、GI値が低い食材にはとても多く含まれています。
逆に言えば、白米やパンといったGI値の高い食べ物を摂取しようとする時でも野菜や海藻から食物繊維をしっかりと摂れれば問題ありません。
血糖値の乱高下が抑えられ、脂肪がつきづらい増量をすることができるでしょう。
・脂肪がつかない糖質の摂取タイミング
糖質は摂るタイミングを工夫すれば、脂肪になりにくく、むしろ筋肥大を助けることにつながります。
ではどんなタイミングがベストなのか、下の表をご覧ください。
| タイミング | 摂取目的 | おすすめ食品 |
|---|---|---|
| 朝食 | エネルギー補給・代謝のスイッチを入れる | オートミール・バナナ・全粒パン |
| トレーニング前(1〜2時間前) | 筋トレのパフォーマンス向上 | 玄米・さつまいも |
| トレーニング直後 | グリコーゲン回復・筋肉合成促進 | 白米・バナナ・プロテイン |
これが黄金パターンです。
中でも、トレーニング後は最も糖質を欲しているタイミングなので、GI値の高い食べ物を積極的に摂っていきましょう
5. 生活習慣を正す
筋肉はトレーニングしている最中ではなく、睡眠中に回復し成長します。
そのため、どれだけ良いトレーニングをしても、睡眠の質が悪いと筋肥大の効率は大きく下がってしまいます。
睡眠不足になると、テストステロン(筋肉の合成を促すホルモン)の低下や、コルチゾール(筋肉の分解を促すストレスホルモン)の上昇が起こりやすくなります。
これが続くと筋肉の回復が遅れ、せっかくのトレーニング効果が十分に発揮されません。
● 理想の睡眠時間と質の高め方
一般的には 1日7〜8時間の深い睡眠 が筋肥大に最も効果的とされています。
特に、入眠後3時間に多く分泌される 成長ホルモン は筋肉の修復を強力に後押ししてくれます。
質の高い睡眠のためには以下の習慣が重要です
-
就寝1時間前はスマホやPCを控える
ブルーライトが脳を覚醒させ、入眠を遅らせるため。 -
夕方以降のカフェインは控える
カフェインの作用は長く残るため、眠りが浅くなりやすい。 -
寝る前の軽いストレッチや入浴
副交感神経が優位になり、睡眠の質が上がる。 -
寝室の温度・明るさを整える
最適な温度は約18〜20℃。暗いほどメラトニン分泌が促進される。
● ストレス管理も筋肥大に直結する
慢性的なストレスはコルチゾールを高め、筋肉の分解を促進してしまいます。
仕事や日常生活のストレスが大きい人ほど、筋トレをしても思ったように筋肉がつきにくくなることがあります。
効果的なストレス管理には
- 軽い運動や散歩
- 深呼吸や瞑想
- 趣味の時間をつくる
- 十分な栄養補給
などが役立ちます。
まとめ
バルクアップで脂肪がつきすぎる原因は、カロリー過多や糖質・脂質の選び方、タンパク質不足、生活習慣の乱れなどさまざまですが、ポイントを押さえて進めれば余計な脂肪を抑えつつ筋肉をしっかり増やすことができます。
カロリーとPFCバランスを整え、低GIの炭水化物と良質な脂質を選び、質の高い睡眠を確保する。この基本を大切にするだけで、体は確実に良い方向へ変わっていきます。
今日から一つずつ意識していけば、あなたの増量はもっと効率的で、もっと理想に近づくはずです。
前向きに続けていけば、必ず結果はついてくるでしょう!








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