「IFBBPRO秒読みの男」フィジーカー”武本淳楽”に迫る。

今回は、11月14日に開催された2020 FWJ IFBB PROFESSIONAL LEAGUE JAPAN NATIONAL PRO QUALIFIER でメンズフィジー部門クラスAで2位になった武本淳学選手に話を聞いた。

 

──11/14のプロクオリファイで、メンズフィジーククラスA2位という成績についてどう思っていますか?

素直にとてもうれしく思っています。

10/17にノービスとマスターズでも優勝したんですが、僕の中ではどの優勝よりもうれしい2位です。
僕にとってこの2位は特別なものになってます。

 

──最後は廣川さんと一騎討ちの比較審査となりましたが、その時は心境はいかがでしたか?

まずファーストコールで並んですぐにバックステージって言われので、予選落ちたのか、勝ち上がったのか、一瞬混乱したんです。

すると一緒にバックステージに降りたのが廣川選手で、廣川選手から「よろしくお願いします」って握手されてその時にはっ!となりました。(笑)

そこから2人で並べることが確定したので、うれしさとドキドキで心臓破裂しそうでした。ステージでは出し切りたくて本当に魂を込めてポージングしましたが、あっと言う間に終わったと言う感じでしたね。(笑)

 

──プロクオリファイのステージと他の大会のステージに違いはありますか?

ステージ自体はとにかくライトが強いので、プロクオリファイに出る際はタンニングとカラーリングはしっかりした方がいいと思います。

カラーリングは2度塗りがおすすめです。

あとはやっぱり日本最高峰の大会だったので、有名な方々が沢山いらっしゃってバックステージでは生YouTubeな感じで楽しかったです。

でもお声掛け出来たのは廣川選手とあと数人だけでした。(笑)

 

──直近で見ていて、この人はすごいなと思った方はいますか?

みんな凄くて選べないんですが、あえて1人と言うとやっぱり「廣川翔一選手」ですね。

近くからの姿もステージに立ってる遠くからの姿も見ましたが、両方とも凄いです。

いや、バックステージも凄いんですが、ステージ立ってもさらに化けますね。廣川選手のステージでの動きやポージングなど男らしくて本当カッコいいです。あとバックステージでも本当に優しい人でした。

 

──初めて出た大会はなんだったんですか?

初めて出た大会は、2017年ベストボディ高松大会です。

 

──その大会の結果はどうでしたか?

 決勝に行ったのは覚えてますが順位は聞いてません。

 

──その大会にはどういうきっかけで?

同じ職場の後輩に誘われてって感じです。

2017年ベストボディ高松の時の写真

はじめての大会だったのですが、今考えると少し遊び半分だったと思います。絞りも甘すぎましたし、以前やっていた格闘技の試合にくらべると緊張感もそんなになかったですね。

大会後は後輩と高松でうどんを食べてまた地元にも帰って爆食いしたのを覚えてます。楽しかったです…(笑)

 

──ありがとうございます。話は変わりますが幼少期はどんな少年でしたか?

幼少期はひ弱でよく風邪も引いて、アレルギー体質でした。

からだ中アトピーが出てたんですが、母に漢方薬を12年くらい飲まされて治りました。

 

──いつから筋トレにハマったんですか?

僕は現在、岡山に住んでいますが、出身は山口県下関市なんです。で、その頃31歳くらいだった思うのですが総合格闘技をはじめたんです。

まわりの友人や先輩の方々は遊ぶとなればゴルフかお酒だったので僕はなんか合わなくて、高校生の時まで空手はやっていたのですが、また31歳ではじめることにしたんです。

それから34年くらい試合も出ずに練習だけしに道場に行ってたんですが、やっぱり試合に出たくなり北九州アマチュア修斗と山口アマチュア修斗には出ました。

そうやって試合に出れるくらい練習して優勝した経験を経て、格闘技の世界がこんなにも爽やかな世界なんだと思い知らされました。

辛い減量と練習を経て試合に挑んで、同じ思いをした相手と2人っきりで向き合って戦う。総合格闘技の試合は試合に出て怪我をしようが失神しようが、最悪、命を落とそうが自分の責任で試合をしなければいけない。

そんな覚悟をもって試合に望んでるし、相手もその覚悟で望んでくる。

でも試合が終われば辛い中最後まで戦えたことを心の底から讃えあえるんです。

その頃はもう34歳くらいでしたが、それまで生きててそんな爽やかな世界はどこにもなかった気がしました。

そんな格闘技の世界を身を持って知ったことがきっかけで、こういう格闘技の世界やフィトネス業界での仕事がしたいと思うようになりました。

それでライザップに入社しパーソナルトレーナーになったんです。

ライザップに入ってからは筋トレをしてることが認められる世界だったので自然に筋トレをする習慣になりましたがハマったって言葉に最適な時期は、やっぱり大会に出場するって目指した時からだと思います。

それから毎日、食事もトレーニングも自分なりにフェーズも分けてプランも立ててやり始めました。

 

──食事もトレーニングもプランを立てて行っているとのことですが、具体的にはどんな食事とトレーニングをされているんですか?

基本的な増量期と減量期の食事はこんな感じです。

「増量期の食事」

とある日の食事

  • りんご1
  • 牛肉と豚肉200g
  • 生野菜サラダ
  • 白米200g
  • お味噌汁
  • 6

 

  • 牛肉と豚肉300g
  • 生野菜サラダ
  • 白米200g
  • お味噌汁
  • 6

 

トレーニング2時間前くらい

  • 卵かけご飯
  • 4
  • お肉200g or プロテイン

 

トレーニング中

  • ワークアウトドリンク(クレアチン、グルタミン、ベーターアラニン、アミノ酸、カーボリン、シトルリン)
  • りんご1

 

夜(トレーニング1時間後くらい)

  • 牛肉と豚肉200300g
  • 生野菜サラダ
  • 白米200g
  • お味噌汁
  • 6

(日によって多少変わります)

「減量期の食事」

  • ブラックコーヒーのみ
  • アミノ酸を持って筋トレor有酸素

 

有酸素終わりの食事

  • 牛肉と豚肉200g
  • 生野菜サラダ
  • 玄米(80g0gフェーズによって変わる)
  • お味噌汁

 

  • 牛肉と豚肉300g
  • 生野菜サラダ
  • 玄米80g0g(フェーズによって変わる)
  • お味噌汁

 

トレーニング2時間前くらい

  • 玄米80g0g(減量のフェーズによって変わる)
  • プロテインorお肉200g

トレーニング中

  • ワークアウトドリンク
    (クレアチン、グルタミン、ベーターアラニン、アミノ酸、カーボリン、シトルリン)

 

夜(トレーニング1時間後くらい)

  • 牛肉と豚肉200g
  • 生野菜サラダ
  • お味噌汁

※白米は無し

(日によって多少変わります)

 

こんな感じで、最低でも145回くらいにわけて食事をしています。

基本的にはこのよう食事をしていますが、減量期はフェーズを様々に分けていまして”ファスティング”、”ケトジェニック”なども入れてます。

 

──まさに計画立てられた食事ですね。食事を摂る際に気をつけていることはありますか?

減量期は特に食べるタイミングをなるべく時間をあけないようにしてます。
前夜に1日分の食事をつくっておいて当日23時間おきにぱくぱく食べます。19時とか20時までに固形物を口にするのを終わらせると言う感じです。

あと、僕は添加物や白い砂糖は増量期でも使いません。砂糖の代わりはてんさい糖を使ってます。

動物性タンパク質をたくさんとるので発酵食品や生野菜を意識的にたくさん摂るようにはしてます。

 

──付き合いなどで外食をする場合に気をつけていることはありますか?

あまり気にしないです。

 

──お酒を飲む席ではいつもどうされていますか?

お酒飲めないので炭酸水かお茶飲んでます。(笑)

 

──トレーニングのルーティンを教えてください

 トレーニングをするのはほぼ毎日で

  • 胸・腕
  • 背中(1)

で回しています。

オフはほとんどなしと言う意識です。
予定があって休まないといけない日があるのでその時休みます。大体週1日くらいオフになりますね。

 

──トレーニングのセットの組み方や重量&回数、インターバルやセット法についてどんなこだわりがありますか?

僕は1週間でのボリュームを重視して、同じ部位の日が2日休んだらまた来るようにしてます。
すると週でのボリュームが上がります。

7日間の間に胸、肩、背中などがそれぞれ3日とれます。

増量期は3日のうち重量重視の日、ストレッチ重視にわけて疲れた日はパンプさせる高レップのトレーニングにしたりと刺激を変える工夫をしています。

 

──トレーニングで最も大切にしていることはなんですか?

胸や下半身のトレーニングではなるべく重量を載せるようにしています。

ですが、トレーニング自体に慣れてしまわないことも大事なので、その辺りも意識していますね。

あと肩、背中、腕などのトレーニングでは、伸張性収縮・エキセントリック(ネガティブ動作)を大切にしています。

 

──普段から飲んでいるサプリメントを教えてください。

普段日常ではリジュベネーションシステム「ミラグロAG」だけです。

 

──トレーニング前・中・後の食事とサプリメントはどんなものを摂りますか?

トレーニングの2時間前くらいに炭水化物を何か入れてプロテインを飲みます。

プレワークアウトとしてはコーヒーにβ-アラニン(プリマフォース)を入れて飲んでるくらいです。

ワークアウトドリンクとしては

  • クレアチン(Optimum Nutrition)
  • グルタミン(Optimum Nutrition)
  • ベーターアラニン(プリマフォース)
  • アミノ酸(Esthe Pro Labo)
  • カーボリン(EFX Sports)
  • シトルリン(プリマフォース)

をそれぞれ溶かしたものを飲んでいます。

トレーニング後は食事までアミノ酸飲んで、1時間後くらいに普通に食事を摂ります。

 

──体のコンディションを整えるために行っていることは何かございますか?

エステでスキャルプをしてます。
スキャルプはデトックス効果があるので、減量中もおすすめです。

それと、サウナとお風呂によく行きます。炭酸風呂は血管拡張するのでおすすめです。
コンディションを整えると免疫力が上がって疲れにくくなり、体調が良くなるのを実感しています。

 

──体のコンディションを整えることについてどのように考えていますか?

そもそもトレーニング自体が身体と魂とのコミュニケーション手段だと僕は思っていて、トレーニング自体がコンディションを整えるためにあるものだと思ってます。

 

──武本さんは現在、どんなお仕事をされているんですか?

岡山の「デマントイド」と言うエステとパーソナルトレーニングのトータルサポートサロンでパーソナルトレーナーをしています。

あと、Jungaku TVというYouTubeチャンネルをやっています。
Jungaku TVでは正しいトレーニング解説、フィジーク大会、普段のトレーニング風景、自分の趣味など様々なことをただ動画にしていっています。

よかったら覗いてみてください。

 

──大会に出ると、仕事においてどんな影響がありますか?

自分が挑戦し続けて身体を変えることで、トレーナーとしてのお客様からの信頼が厚くなります。

ビジネス的なブランディングという意味では、かなり良い影響があると思っています。

 

──なるほど。ではトレーナーとして活動していく上でコンテストには出た方が良いということでしょうか?

はい。出た方が良いと思います。

 

──最後になりますが、今後の意気込みと目標、そして最終的にどんな存在になりたいですか?

今後はパーソナルトレーナーとしての仕事に打ち込んでいきたいです。

知識をひとつひとつしっかり学び続け、お客様に正しいトレーニングと正しい知識をお伝えしていきたいと思っています。

フィジーク選手としては「IFBB PRO」になってプロアスリートとして戦い続けたいです。


 

・ Jungaku TV

「Jungaku TVでは正しいトレーニング解説、フィジーク大会、普段のトレーニング風景、趣味など様々なことを動画にしています。」(武本選手)

https://www.youtube.com/channel/UCZctxg32rvy-S3ImZctC4IA

 

・デマントイド・パーソナルトレーニングジム

「より多くの方に健康的でいつまでも動ける美しい身体をつくっていただきたいという思いでやっております。ぜひ一度受けに来て下さい!」(武本選手)

http://gym.demantoide.com/

 

・デマントイド(エステティック)

「デマントイドで僕が施術していただいている【リジュベネーションスキャルプ】は、発達した皮脂腺の密集している頭皮のマッサージを行い、体内に溜まった有害物質や汚れなどを効率的に皮脂腺から老廃物を排出します。
非常に高いデトックス効果が得られる”スキャルプ”です!」(武本選手)

http://demantoide.com/

 

文・編集:月刊 MEN’s PHYSIQUE 編集部 (@gekkan_mensphysique)

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